2010年に誕生した、シマを愛するすべての人々のための奄美群島地域情報サイト。日々あがってくるシマッチュたちのブログを主軸に、編集部が取材したグルメ・不動産・仕事・イベントなどの情報まとめなどを掲載。フリーペーパー「みしょらんガイド」も配布中!
「いつもとは違う奄美群島に出会う」をテーマとした、みしょらんガイド2025の特集「うらシマ散歩」。
第二弾は奄美大島大和村が舞台です。
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東シナ海に面した大和村(やまとそん)は、自然と歴史がゆるやかに溶け合う、奄美大島ののどかな村。ここには、奄美の野生動物や自然について楽しく学べる施設があり、島ならではの珍しい生きものたちを間近に感じることができます。
また、大和村は「ノロ神(かみ)」と呼ばれる女性の祭祀者による信仰が長く受け継がれていた場所。
村のあちこちに、地元の人々が昔から祈りをささげてきた聖地が残っていて、歩いて巡るだけでも、どこか神聖な気配を感じられます。
そうした場所を訪れながら、奄美の文化や人々の思いに触れられるのも、この村ならではの魅力です。
自然に癒され、歴史にふれ、ちょっと特別な奄美の旅を楽しんでみませんか?
うらシマ散歩in大和村のご紹介です。
大和村は奄美大島中央部に位置し、東シナ海に面している小さな村です。海沿いは通称「サンセットロード」とも言われ、目を奪われるような美しい夕日に出会うことができます。
世界自然遺産エリアでもある湯湾岳へと続く生態系が豊かな森もあり、海と山の両方が楽しめます。
また、みずみずしく甘酸っぱい味が特徴の小粒なすもも(カラリ種)の生産量は日本一。標高高い山々の高低差や寒暖差で、ひときわ甘くておいしいたんかんが育ちます。
・面積:88 k㎡
・人口:約1,400人
・主産業:農業
●アクセス
★車を利用
・奄美空港から車で約1時間半
・名瀬港から車で30分
★バスを利用
・奄美空港から「しまバス空港線名瀬行き」に乗り「ウエストコート前」のバス停で、大和村直行バスに乗り換える
2025年4月20日にオープンした、アマミノクロウサギの世界にふれて、子どもから大人まで楽しく学べる体験型ミュージアムです。野生復帰できないクロウサギの見学ができるのはここだけ。
野生生物と人とのかかわりかたについて学ぶ展示も。
「くるぐるひろば」「くるぐるの森」「ひるにわ」「よるにわ」「くるぐるの道」の5つのブースに分けられた館内では、それぞれ違った楽しみ方ができるのが特徴です。
Quru Guruでは、交通事故で野生復帰できないクロウサギの飼育や、ノネコに襲わるなどして保護され、経過観察飼育されているクロウサギを間近で観察することができます。
夜行性であるクロウサギに配慮して、照明で昼夜を逆転させて生息環境を再現しています。巣穴に取り付けられたカメラで、巣穴の中でどんな生活をしてるのかを見ることができます。
現在は「ユワン」と「ケンタ」の2羽クロウサギを見ることができます。
●アマミノクロウサギとは
国指定特別天然記念物で、地球上で奄美大島と徳之島にしか存在しません。ウサギの中でも最も原始的な形態を残していることから「生きた化石」とも呼ばれています。
●大和村とアマミノクロウサギのかかわり
1963年から27年間、大和小中学校でクロウサギの研究飼育を行っていました。児童生徒が記した飼育日誌は、クロウサギの生態を知るための貴重な記録となっています。
館内はカフェとミュージアムショップも併設していますが、こちらは入場料無しでどなたでも利用できるエリアです。
カフェは「カフェムンバカディ」という不思議な響きの名前。これは奄美の方言で「なんか食べた?」というような意味です。カフェムンバカディでは、きび砂糖や黒糖、くび木など奄美らしい素材を使ったオリジナルドリンクを販売しています。
施設名である「Quru Guru(くるぐる)」は奄美大島の方言で「黒々(くろぐろ)」という意味もあり、アマミノクロウサギのイメージを表現。
カフェムンバカディでは、麻炭を使ったくるぐるな(黒い)お菓子の販売も!クロウサギ型のクッキーなどがあることもあります(※お菓子の種類は時期によって変わります)。
ミュージアムショップでは、アマミノクロウサギに関する商品や、大和村の農産加工品などを販売しています。
Quru Guruオリジナルの商品の収益は、クロウサギの治療など施設の運営にあてられます。
ぜひ足を運んでみてください。
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クロウサギの生態を学ぼう
アマミノクロウサギミュージアムQuru Guru(くるぐる)
大島郡大和村思勝502-1
TEL:0997-57-1196
営業時間:9時30分から16時30分(最終入館16時00分)
休業日:月曜日(祝日の場合は翌日)、12/29~1/3
料金:大人一般 1,000円(島民700円)
小中学生 700円(島民500円)
未就学児 無料
WEB
Instagram
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アマミノクロウサギなどの希少な野生生物をはじめとする、奄美群島の生きものや自然を保護するために設置された施設。野生動物のはく製や生態を学べる展示・映像上映などがあります。
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環境省 奄美野生生物保護センター
大島郡大和村思勝551
TEL:0997-55-8620
営業時間:9時30分から16時30分
休業日:月曜日(祝日の場合は翌日)、12/29~1/3
料金:無料
WEB
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学校での飼育の歴史を記したミニコーナー。飼育の歩みや当時の様子を伝えています。シンボルとして設置されているのは昔の卒業生が制作したアマミノクロウサギ像。以前は正門にありましたが、子どもたちが登下校時に通る事務室前に移築されました。
学校で1963年から27年間、アマミノクロウサギを飼育した歴史があり、当時日本で唯一飼育が認められていた場所。コーナーには写真や年表があり、飼育していた様子などが紹介されています。
学校の敷地内にありますので見学の際には、学校の受付に声をかけて見学してください。
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大和小学校 ミニミニわくわく博物館
大島郡大和村思勝370 大和小学校正面玄関
TEL:0997-57-2012
※平日、土曜日の開校時に見学可能
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湯湾岳は奄美大島を造った神様「阿麻弥姑(あまみこ)」と「志仁礼久(しにれく)」が降り立ったとされ、創世神話が残る霊峰。宇検村側からもアクセスできますが、大和村側からはボードウォークで歩きやすく、山頂までは約20分ほどです。
奄美群島の最高峰である湯湾岳は世界自然遺産エリアに位置し、奄美群島国立公園の特別保護地区となっています。全ての動植物の捕獲・採取は法律によって禁止されています。
頂上付近はターサと呼ばれる広場になっていて、湯湾岳を霊峰として崇める人々によって建てられた祠があります。神秘的な雰囲気が漂っていて、パワースポットとしても知られています。山頂展望台があり、世界自然遺産エリアが一望できます。
「福を呼ぶ木」といわれるフクギ(福木)がトンネル状になった場所です。フクギは、高さ10〜20メートルにもなる常緑樹で、集落を台風や海風から守る暴風防火のために家々の間に植えられていました。
白い砂浜が美しい国直海岸のある国直には、フクギが多く残っており、見事な並木道ができています。日差しの強い夏は木陰が気持ち良く、涼しく海風が通り抜けます。
差し込む日の光が美しく、マイナスイオンを感じられるフクギ並木は幸せのパワースポットとなっています。
大和村今里集落の目の前にそそり立っている「立神(たちがみ)」と呼ばれる巨岩。海の彼方にある理想郷「ネリヤカナヤ」から神様が集落にやって来るとき、最初に立ち寄る場所として、立神は古くから信仰の対象となっていました。
海に囲まれた奄美大島には、各地に立神がありますが、今里の立神はなかでも代表的な存在と言えるかもしれません。
集落から近いため大きく見え、存在感があります。また、上部が緑で覆われた丸いフォルムは、いつ見てもまるでたこ焼きのようで、なんだか親しみがわきます。
みしょらんガイド2025の表紙はこの今里の立神をバックに撮影されました。海にぽっかりと浮かぶ巨岩はとても神秘的かつ、まるっこいフォルムは見る人をなぜかほっとさせる癒しのパワーも兼ね備えています。
ここまでご紹介した施設やスポットのほか、ローカルがおすすめしたい、”うら大和”をご紹介します!中には普段は気づくことのできない、うらシマスポットも!ぜひ足を運んで見つけてみてくださいね。
①伝統建築である「高倉」は、高倉は、釘を一本も使わない最古の建築様式で建てられた穀物貯蔵庫です。茅葺きの部分が貯蔵庫になっており、ネズミが上れない構造になっています。この高倉の集合体を「郡倉(ぼれぐら)」と言います。その郡倉の近くにあるマンホールには、郡倉が描かれています。
②大棚集落の人たちが資金を出し合って作った共同売店「大棚商店」。文具、釣り具、インスタント食品、お菓子、お酒、野菜など様々なものを販売しています。集落を支える大棚商店はなんと開業100年以上の歴史ある店舗です。
③世界自然遺産の森に流れる清らかな滝「マテリヤの滝」。
島の方言で太陽が輝く滝壺を意味するマ・ティダ・ヌ・コモリが名前の由来です。マテリヤの滝は奄美群島国立公園の世界自然遺産エリア内にある神秘的な滝です。自然の偉大さを感じるパワースポットとしても有名です。
④津名久集落にはかつて50メートルもの足をもつ巨大なタコが住んでいたという伝説が残っています。蛸は方言で「とほ」、深みを「こもり」というため、「蛸ごもり(とほごもり)」と呼ばれています。
⑤大和村役場の前にはハブを観察できるハブ小屋があります。
大和村に来たら食べたい、おいしいご飯やスイーツをご紹介します。
詳しい詳細は、大和村の観光・文化情報サイト 「まるごと大和村」をチェック!
①本格天然温泉、亜熱帯の森の中の渓谷を思わせるプール、アウトドアサウナ、ビーチグランピング、奄美グルメも満喫できる、奄美唯一のリゾート施設「ハナハナビーチリゾート」。施設内には2つのレストランがありますが、浜辺のオープンエアレストラン「ガジュトーグラ」では、国産牛のパテを使用した、NYスタイルのオリジナルバーガーが味わえます。
②大和村産のすももやたんかんを使った、加工品を工場で制作、販売している「大和まほろば館」。地元の人や観光客でいつも賑わっています。大和村の特産物すももを使ったソフトクリームはぜひとも食べたい名物。
③Bee Lunchは、国直海岸のウミガメ公園のそばにある、コンテナを改装した開放的なカフェ&バー。ウッドデッキもある開放的な雰囲気の中、タイカレーやガパオライス、ミックスフライ定食などのランチが味わえます。素敵な音楽と、リラックスできる店内は、海水浴客や夕日を見に来た方にも人気です。
④国直海岸にある「喫茶工房民宿てるぼーず」は、 フクギに囲まれた隠れ家的なお店。一階は喫茶店と草木染めの工房、二階は一組限定の宿泊施設です。
テラス席からは海が眺められるゆったりとしたロケーションで、食事ができます。特に大和村の特産品でもあるすもものデザートがおすすめ。
いかがでしたか?
うらシマを巡る、「うらシマ散歩 in 大和村」。
ここでしか見つけられないうらシマスポットをぜひ見つけにきてくださいね。
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